MT4のEAは2つ以上組み合わせて、ポートフォリオを組むのが一般的です。EAには得意とする相場と不得意とする相場があります。たとえばトレンドフォロー系のEAは、レンジ相場のときには利益を出しません。そのため安定して利益を出し続けるためには、レンジ相場を得意とするEAと組み合わせて運用する必要があります。
2つ以上のEAを運用する場合に考えるべきは、ロジックやスパンの異なるEAを組み合わせるということです。先述したように、得意とする相場の異なるEA(トレンドに強いEA、レンジ相場に強いEA)やターゲットとする期間の異なるEA(短期スパンでの売買のEA、長期スパンでの売買のEA)などです。通貨ペアの異なるEAを組み合わせるのもいいでしょう。
異なるロジックのEAを2つ以上運用することで、全体のドローダウンを抑えることができます。1つの調子が悪くても、もう一方のEAが利益を出してくれればトータルの損失は少なくなる、場合によっては利益をキープすることができます。1つだけのEAに頼っていて含み損が増えると、やはり大きくメンタルにも影響します。どのEAの相性がいいのかは、実際に組み合わせて試してみるしかありません。ただしあまりに多く組み合わせすぎても、EAの管理が難しくなるので、自分が把握できる範囲内で運用をしてください。
2つ以上のEAを稼働させる場合には、EAごとにMT4を分けるのがおすすめです。EAごとにMT4を分けると、EAの成績が一目で分かり資金管理がしやすくなります。またひとつのMT4で2つ以上のEAを稼働させると、相互干渉のリスクがあります。EAの注文のタイミングがかぶってしまうと、いずれかの注文または両方の注文がエラーとなる可能性があるので、避けた方が安心です。基本は「1つのMT4で1つのEA」であることを念頭に置いておいてください。